おはようございます。
資産形成として積み上げた投資金額を使うタイミング(取り崩すタイミング)でどうするのかというのが投資における出口戦略になります。
今回は投資を始めるにあたって投資の出口戦略を決めることの重要性について紹介したいと思います。
成功する投資への第一歩:出口戦略の考え方
投資の出口戦略の種類
投資の世界では60歳頃までが「資産形成期(お金を積極的に運用する期間)」、60歳頃から65歳頃までが堅実にお金を増やす「運用継続期」と言われています。そして65歳以降が「取り崩し期」として資産形成した資産を使う期間とされています。
※上記はあくまでも老後資金として活用する例のため、各期の年齢はライフプランによって変わってきます。
出典:「投資信託の売り時は?」
取り崩し期の出口戦略として大きく4つの選択肢が存在します。
- 運用資産をすべて売却する
- 運用を継続しつつ、一部運用資産を取り崩す
- 運用資産と使う資産を分けて、使う資産の方から取り崩す
- 運用資産を売却せず、配当金・分配金で生活する
運用資産をすべて売却する
この出口戦略は今まで投資していたすべての運用資産を売却します。
長い老後生活を考えるとおすすめしない方法ですが、メリットして今後マーケットについて考える必要がなく金額がこれ以上減ることがない点です。一方、デメリットしてはこれ以上運用により金額が増えることがない点になります。
この戦略を選択する人はあと数年以内に売却した金額を使い切るという方になるかと思います。
運用を継続しつつ、一部運用資産を取り崩す
この出口戦略は取り崩し期になっても運用を継続しつつ、運用資産の数%を取り崩して生活する方法です。
運用資産を取り崩すのは年3〜4%であれば、運用のリターンと相殺され運用資産が理論上減らないといわれています。この戦略で重要なのは自身の生活費が自身の運用資産の3〜4%で賄える状態になっているかどうかです。
また、相場が暴落した場合などは取り崩し金額により大幅に運用資産が減ってしまうため、資産が減るスピードが早くなってしまいます。
Ex.毎月の生活費が20万必要で運用資産の4%から賄うと仮定した場合、売却時に税金(20.315%)がかかるため運用資産は約8000万円必要になります。
運用資産と使う資産を分けて、使う資産の方から取り崩す
この出口戦略は「運用資産」と「預金」のリバランスをして取り崩しを行うスタイルとなります。
運用を継続しつつ相場に大きな変動がなければ、運用資産の数%を取り崩して生活費として、相場が暴落した場合などは運用資産は取り崩さず、預金を引き下ろして生活費とします。
この戦略は攻めと守りのバランスが良く実践しやすいためおすすめの方法となります。
運用資産を売却せず、配当金・分配金で生活する
この出口戦略は運用資産は一切売却せず、運用によって生じた配当金・分配金で生活するスタイルとなります。
この方法のメリットは配当金・分配金で生活するので、運用資産は一切減らない点になります。一方、デメリットとしてはこの戦略には大きな元手が必要となります。配当金には税金(20.315%)がかかるため毎月20万円が生活費として必要な場合、約8000万円ほどの元手が必要になります。
出口戦略に合わせた投資スタイル
「運用資産をすべて売却する」「運用を継続しつつ、一部運用資産を取り崩す」
この出口戦略を選択した場合、インデックス投資(投資信託)を行う投資スタイルになると思います。
インデックス投資(投資信託)の分配金はすべて再投資をする設定にしておいて、運用資産を最大化するのがよいと思います。
「運用資産と使う資産を分けて、使う資産の方から取り崩す」
この出口戦略を選択した場合、貯金とインデックス投資(投資信託)の組み合わせる投資スタイルになると思います。
貯金にて生活防衛資金と暴落時の取り崩し資金を貯めた上で、インデックス投資(投資信託)で運用資産を積み立てる方法が良いと思います。
iDeCoや企業型DCを利用している方は貯金は生活防衛資金として、iDeCo・企業型DCの積立金額を暴落時の取り崩し資金として、それとは別にインデックス投資(投資信託)を行う方法でもよいと思います。
「運用資産を売却せず、配当金・分配金で生活する」
この出口戦略を選択した場合、取るべき投資スタイルとしては高配当株投資になると思います。国内高配当株、海外高配当株、海外高配当ETFなどが選択肢になると思います。
まとめ
投資を始める際に1番最初に迷うのはどの商品を購入するかになります。
しかしながら、どの商品を購入するのか、どういう投資スタイルにするのかを決めるには出口戦略が決まっていないと決められません。
投資に失敗する人は出口戦略や投資目的を明確にせずに、ただ単純に儲けたいという気持ちから始めてしまいます。投資を勉強するというのは自分のライフプランを考えるのと同じと考えて少額から始めてみましょう。
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